ラスベガス・サンズと日本リサーチセンタ ー 統合型リゾートに関する意識調査の結果を発表
IRに関して概ね肯定的な見解、今後支持層が増える可能性を示唆

           

各方面でIR実施法案成立に向けた議論が先行する一方で統合型リゾートの国民の理解が進んでいない現状が明らかに

2018年2月15日(日本時間)発表

  • 「統合型リゾートについて聞いたことがある」人が全体の約8割、「どのような施設かよく知らない人」 が53.8%、さらに「統合型リゾートに行ったことがない」人が83.6%。マリーナベイ・サンズのような統合型リゾートが日本にできることに賛成する人は55.8%
  • 「日本人の多くがギャンブルをする傾向があると思う人」が半数を上回る(57.4%)、しかし実際に賭博経験がある人は10人中3人、8割はカジノの訪問経験なし
  • 日本に統合型リゾートができることに賛成しない人のうち31.1%が日本人に対するカジノへの入場規制の実施やカジノの床面積の割合が施設全体の5%未満であるという情報を得た後、態度を賛成意見に変容(2.7%)もしくは緩和(一部賛成28.4%)
  • 反対意見から賛成意見に最も大きく態度が変容したのは「日本人に対するカジノへの入場規制を実施するとした場合」26%

統合型リゾートを開発・運営するラスベガス・サンズ(本社:米国ネバダ州ラスベガス/NYSE:LVS)は、日本リサーチセンターの協力のもとに、日本国内で実施した統合型リゾートに関する意識調査の結果を発表しました。

本調査は2017年12月に全国の20歳から69歳の男女を対象に、インターネット調査を実施し、1,285名の回答が集まりました。この調査で、統合型リゾート(IR)の日本での理解の現状と近い将来の参入に向けたIRに関する正しい情報発信の必要性が明らかになりました。

IRの認知度は高いが、理解度の向上が課題

「統合型リゾートについて聞いたことがある」人の合計は約8割を占めましたが、そのうち「統合型リゾートについて聞いたことがあり、どのような施設かよく知っている」人は全体のわずか24.9%に留まりました。また、統合型リゾートについて聞いたことがある人に、これまでに海外にある統合型リゾートに行ったことがあるかを聞いたところ、「統合型リゾートに行ったことがある」人の割合は全体で16.4%に過ぎず、認知度の高さにも関わらず、多くの日本人にはその概念についてまだ十分に理解がされていないことが分かりました。

日本でIR実施法案の議論が進むことでIRに関する話題や報道を耳にする機会が増えてくる中、日本人の多くはIRがカジノだけではないことを認識しておらず、実際にMICE施設(国際会議場・展示施設など)、ホテル、商業施設、レストラン、劇場・映画館、アミューズメントパーク、スポーツ施設、温浴施設などが一体になった統合型リゾートを実際に訪れて体験した人が圧倒的に少ないということが分かりました。一方、「日本経済の活性化において観光産業は重要な役割を果たしている」という意見に全体の74.2%が同意しており、「統合型リゾートは観光地としての日本の魅力を強化してくれる」という統合型リゾートの効果に関する意見に50.1%がそう思うと回答しました。

この調査によって、政府、IR運営事業者、学界、コミュニティリーダー、メディアなどのステークホルダーがIRに関する理解を深める必要があること、そしてIRには日本の観光の発展へと繋がる重要な役割があることが分かりました。

マリーナベイ・サンズのような統合型リゾートが日本にできることに賛成する人は55.8%
ギャンブル依存症対策などの統合型リゾートに関する情報を得た後、反対意見の31.1%が態度を緩和

マリーナベイ・サンズのような統合型リゾートが日本にできることに賛成する計(「とても賛成する」+「やや賛成する」)は全体の55.8%で、半数を上回りました。賭博経験(競馬・競艇・競輪・オートレース)がある日本人は10人中3人(32.5%)、カジノを訪れたことがある人はさらに少なく全体の2割以下にとどまりました(19.8%)。「日本人の多くがギャンブルをする傾向がある」という意見についてどう思うか聞いたところ、そう思う計(「とてもそう思う」+「ややそう思う」)が全体の57.4%で半数を上回りました。当然のことながら統合型リゾートに反対する理由の一つには「カジノ・ギャンブル・依存症の問題や懸念」が上位にあがり(18.8%)、「経済貢献・投資効果への疑念」がそれより若干多い19.5%という結果になりました。

総合型リゾートに対して賛成しないと答えた人のうち、日本人に対するカジノへの入場規制の実施、カジノの床面積が施設全体に占める割合(5%未満)について情報を得たあと、合計31.1%が態度を賛成意見に変容もしくは緩和(一部賛成28.4%、すべて賛成2.7%)しました。また、日本で開発される統合型リゾートのカジノへの日本人の入場規制に関する意見のなかで、「オンライン・海外・違法カジノをする日本人が既にいることを考えると、カジノを禁止するよりも規制する方がよい」という人が6割以上を占め(61.8%)、「日本の国家レベルでギャンブル依存症対策が全くない現状よりも、カジノを解禁し、その一環として、ギャンブル依存症対策の国家的枠組みができる方がよい」という意見に約半数の50.9%が同意しました。

ギャンブル依存症問題を考える会 代表理事 田中 紀子氏は次のように述べています。

「今回の調査によれば、回答者の大多数は、ギャンブル依存症対策が全くない現状よりも、国家的枠組みが出来る方がよいということに賛成しています。日本政府がその点を念頭に置いて、日本人の統合型リゾートに関する最大の懸念であるギャンブル依存症対策に向けて積極的に取り組むことを願っています。」

外国人観光客を日本に呼び寄せる方法のひとつに「MICE施設の創設」がランクイン

日本が近隣アジア諸国との観光競争に勝つため、消費額の高い外国人観光客を日本に呼び寄せる最も良い方法についてきいたところ、「和食、Jポップ、日本の映画、ドラマやアニメといった日本文化の認知度を高める」が全体の78.9%でトップ。次いで、「世界水準の国際会議施設や娯楽施設をつくる」(58.4%)、「円安を維持する」(57.0%)が続く結果となりました。

東洋大学国際観光学部国際観光学科 佐々木 一彰准教授/博士(地域政策学)は次のように述べています。

「海外で高く評価されている豊かな食文化を含む独自の日本文化が日本人にも高く評価されているというのは予想できる結果でありました。外国人観光客を日本に呼び寄せる方法の回答のなかで興味深いのは、円安の維持を除いてそれ以外はかなりの部分を統合型リゾートが提供できるのではないでしょうか。統合型リゾートは日本にとって絶対に必要なものとはいえないかもしれませんが、統合型リゾートが観光業に多くの利益をもたらすことは他国の実績を見ると明らかであり、他の方法で同じ効果を達成するのにはもっと多くの努力と時間がかかることが予想されます。」

正しい議論のためにより的確な情報を

3月に予定されているIR実施法案の国会提出を目前に、日本におけるIR導入の課題や対策についてますます議論が活発化しています。また、大きな転換期となる東京オリンピックの開催を2020年に控え、東京オリンピックが終わった「ポスト2020」の日本をいかに乗り切るかについても考える必要性が高まってきています。

ラスベガス・サンズ グローバル開発マネージング・ダイレクター/マリーナベイ・サンズ 社長兼CEO ジョージ・タナシェヴィッチは次のように述べています。

「調査結果は、総合型リゾートについてシンガポールで議論されたときのものと矛盾しません。当時シンガポールの人々も統合型リゾートの概念に精通しておりませんでした。しかしシンガポールでは、総合型リゾートが国を変革するきっかけをつくりました。そして、ギャンブル依存症に対する効果的な対策を施行することで、全面的に問題となっていたギャンブル依存症の人々の割合を減少させたという実績があります。現在、多くのシンガポールの人々は統合型リゾートを誇りに思っており、マリーナベイ・サンズは国のアイコンとなっています。私たちは、統合型リゾートによる様々な効果を日本の方々にお伝えすることで理解促進のために貢献したいと考えています。今後、日本人が統合型リゾートに対する知識を深め、統合型リゾートへの支援が少しでも増えることを願っています。」


詳しい調査の結果は事務局にお問合せ下さい。

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